亜布力森林鉄道
亜布力森林鉄道は、中国黒龍江省(尚志市亜布力鎮周辺)に存在した狭軌の森林鉄道です。国鉄(浜綏線:哈爾浜~綏芬河)と接続する亜布力駅は、哈爾浜から約212kmの位置にあります。森林地帯へ分岐して延びる鉄道網は支線が多く全体像を掴みにくいものの、総延長を296kmとする例もあります。運材輸送は蒸気機関車牽引の列車が担い、2000年代まで運行されていたとされています。
亜布力森林鉄道図
当時の亜布力森林鉄道の路線図です。原図が不鮮明であったため、現在の地名と照合して補記しましたが、誤りが含まれる可能性があります。なお、1998年以降の伐採抑制政策などにより状況が変化し、2000年代にかけて森林鉄道は縮小・撤去が進んだとみられます。また浜綏線は亜布力から2つに分かれて、魚池駅経由の路線と高嶺子経由で横道河子駅に至る路線がありましたが、現在は高嶺子を経由する路線は廃止されています。
亜布力鉄道図
現在の亜布力は1990年代末から中国国内有数のスキーリゾート地として開発が進み、2009年冬季ユニバーシアードではスキー競技会場となりました。それに先だち、2007年に葦河駅から亜布力南駅へ葦亜線が開通し、2018年には哈牡高鉄(哈爾浜~牡丹江)が開通して亜布力西駅も設けられました。葦亜線ではスキーシーズンに哈爾浜から観光列車「雪国号」が亜布力南駅まで運行されます。
亜布力駅



木材が到着する亜布力の構内はとても広く、多くの貨車が留置されていました。旅客列車は蒸気機関車牽引の客車ではなく、レールバスでした。レールバスには旅客の荷物だと思われるものが乗せられた無蓋車を連結して走って行きました。他の方の写真でレールバスの前面ガラスに亜布力~亮河~華山と運行区間が書かれていたものがありましたが、どの区間に旅客が運行されているかはわかりませんでした。
蒸気機関車


亜布力の機関車はすべて蒸気機関車でした。番号は運転台脇および正面の煙室扉下に書かれていますが、消えかかってほとんど読めないものもありました。ほとんどC2形とおもわれますが、テンダーがボギー台車のものと3軸台車のものがありました。3軸台車のものは少し小型の炭水車です。そのなかで「B★309」号は左右運転台脇に金属製のプレートが付いていました。この機関車はポーランド製である旨の「B=波蘭(Bolan)」であるという説がありましたが、製造所を示すプレートは無く真偽は不明でした。
幸福駅
撮影は亜布力から7km離れた幸福までしか行けませんでした。駅には交換設備があり列車のすれ違いが行われます。森林地帯に向けて空の運材台車を牽引する列車が発車していきました。