Kurogane No Michi

ベトナムのC12形蒸気機関車

ベトナムに残るC12形蒸気機関車 131-436号

131-436号(東京都羽村市在住・金子さん提供)

国鉄C12形は1938年5月~39年3月に60両が正太線(石家庄~太原239km)用の1m軌間に改造され中国大陸に渡りました。これらの機関車は1939年、同線が華北交通に再編された際、正太線が標準軌に改軌されると同蒲線(北同蒲線、太原~風陵渡口498km)でプレA形として使用されました。戦後、中華人民共和国でPL51形となり、1956年に同線が標準軌に改軌されると廃形式となりました。ベトナムに渡った時期は不明ですが、このころ譲渡されたと考えられます。兄弟機であるC56が泰緬鉄道に渡り、映画などで知られるのに対し、C12は長らく情報がありませんでした。ベトナムでは数両のC12が残っていたものの、2002年4月に廃車されました。

ベトナムに残るC12106蒸気機関車刻印 ベトナムに残るC12136蒸気機関車刻印

この機関車にはC12の刻印が残っていて、今でもはっきり確認できます。ロッドにはC12106と436の文字が刻まれていますが、シリンダーのぞき穴蓋にはC12136とあり、部品を寄せ集めて作られた可能性もあります。戦後のベトナムの状況を思い浮かべると、さまざまな想像が膨らみます。

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