Kurogane No Michi
トップページ > 雲南狭軌鉄道

雲南の狭軌鉄道


雲南鉄道図(jpeg316KB)
雲南狭軌鉄道
中国国鉄の路線はほとんどが1435mmの標準軌ですが、雲南省にはそれよりも狭い鉄道が存在し雲南狭軌鉄道と呼ばれています.
  1. 鶏个線SN形0-10-0テンダー蒸気機関車について
  2. 雲南狭軌鉄道の駅
  3. 鶏个線の時刻表
昆河線
昆河線は昆明とベトナム国境近くの河口間を結ぶ468kmの鉄道で、いわば雲南狭軌鉄道の本線に当たります.この路線は1903年(光緒29年)に清朝政府とフランスが締結した「滇越鉄道協定」によりフランス政府傀儡の滇越鉄道会社が建設を開始し、1910年に完成しました.この協定では80年後に中仏両国の政府が協議して鉄道の帰属について決めることになっていました.当時すでにベトナムはフランスの植民地(仏領インドシナ)になっており、ハノイとラオカイ間に海防鉄道(軌間1m,1903年開通,路線長389km)を完成していました.滇越鉄道が完成して海防鉄道と接続され一体化したことにより、雲南省はフランスの半植民地の地位に下落しました.
日中戦争が始まると、鉄道を使用して中国へ物資が運ばれるのを阻止するため、日本軍の爆撃により鉄道施設を破壊され、1940年には開遠以南の運行を停止しました.さらに中華民国政府は日本軍がベトナムから進入するのをおそれて碧色寨から河口までの177kmの軌条を撤去しました.戦後中華人民共和国の成立すると、滇越鉄道協定の満了を待たず鉄道は中国に帰属し中国鉄路局の一部となりました.1957年には再び軌道を敷設して列車の運転が復活しました.しかし今度は中越戦争により1982年には螞蝗堡-河口間の運転を停止し、その後1991年なって再開されています.
この鉄道では当初からフランス製機関車を使用していましたが、戦後には日本軍が中国大陸に持ち込んだ日本の9600形を1m軌間に改軌したKD55形も投入されました.蒸気機関車は1980年代の中頃まで使用されていましたが、現在は廃車となりディーゼル化されています.
  1. 昆明北駅の東方紅21形004号牽引混合列車
  2. 木造客車(硬座車)
  3. 鋼体客車(文明列車)
  4. 夜行列車を牽引し昆明北駅で停車中の東方紅24形052号
  5. 鶏街駅の東方紅21形ディーゼル機関車
  6. 昆明北駅の廃車体KD55(9600)形(1)
  7. 昆明北駅の廃車体KD55(9600)形(2)
  8. 昆明北駅の廃車体KD55(9600)形(3)
  9. 昆明北駅の廃車体KD55(9600)形(4)
  10. 昆明北駅の廃車体JF51-706(1)
  11. 昆明北駅の廃車体JF51-706(2)
  12. 昆明北駅にて静態保存中のJF51-738
  13. 昆明北駅の鶏个線SN形蒸気機関車静態保存機

鶏个線
个旧-碧色寨-石屏間の軌間600mmの鉄道は、清朝末期の1903年(光緒29年)に雲南省の錫鉱業業者、商工業者がフランスやイギリスによる鉄道敷設を阻止する目的で設立した滇蜀鉄道会社により計画されました.同社は鉄道の敷設権と錫鉱業採掘権を手に入れましたが資金難のため、すぐには鉄道建設を始められず、その後1915年になって建設を開始しました.そして1921年11月に个旧から鶏街を経由して蒙自から碧色寨の北の草坝に至る72.2kmが開通し、さらに1928年10月には鶏街から臨安に至る支線を建設、その後1934年10月に石屏まで延長されました.以上の両線を合わせて个碧石鉄道と称し、全区間軌間600mmで路線総延長176kmとなり、当時中国唯一の民営鉄道でした.中華人民共和国成立後には中国国鉄の路線となり、1960年代までにほとんどの路線が軌間1mに改軌または廃線となりました.最後に残ったのが鶏街-个旧間(鶏个線:34km)ですが1990年末に廃止されました.ここではずっとアメリカのボールドウイン製のテンダー機関車が使用されていました.現在この機関車は北京鉄路博物館、上海鉄路博物館にも保存されています.
  1. 个旧駅のSN形蒸気機関車正面
  2. 斜め上から見たSN形蒸気機関車
  3. SN形蒸気機関車の足まわり
  4. SN形蒸気機関車の運転台
  5. SN形蒸気機関車運転台内部
  6. SN形蒸気機関車の炭水車
  7. 鶏街機関区の廃車と予備機
  8. SN形蒸気機関車の後ろ姿
  9. SN形蒸気機関車23号のナンバープレート
  10. 鶏个線用木造硬座車
  11. 金湖のほとりを走る混合列車
  12. 鄢棚貨物駅で専用線に入る機関車
  13. 鄢棚-火谷都間を走る混合列車
  14. 乍甸-泗水庄間を走る混合列車

Copyright(c)1996-2008,Noz All Rights Reserved