Kurogane No Michi
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ET7形蒸気機関車

ET7形蒸気機関車(jpeg30KB)
安徽省にて 1999年9月 撮影:内田貴久氏
内田氏が安徽省に旅行した際に撮影した機関車です.形式ETとはEight Wheel Switcherの略で軸配置0-8-0を表し、満鉄では「エト」と呼ばれた形式です.ET7形はその7番目の形式の機関車ということになります.もともとこの機関車は1940~1942年にドイツのヘンシェルが設計した産業用機関車で、ポーランドではSLA型(シロンスク型)と命名されました.FABLOKでは保存されていた設計図をもとに改良して1959年~1962年に390両製造し、そのうち102両が中国の輸出されました.なおこの形式はポーランドが最後に製造した蒸気機関車です.戦後中国はソ連(現ロシア)経由で東欧の機関車が入ってきましたが、その中の一両です.現在も製造所銘版が残っており、それには以下の様に書かれています.
FABRYKA LOKOMOTYW
im F.DZIERZYNSKIEGO
5317 CHRZANOW 1959
松家氏からの追加情報:この銘版は、KGBの創設者のポーランド人、F. ジェルジンスキを記念した「フェリクス・ジェルジンスキ記念機関車工場」だと思います.フェリクス・ジェルジンスキについては、FD型の名称にもなっています.表記が異なるのは、前者がポーランド語形、後者がロシア語形をラテン文字化した表記だからです.現在はBUMAR - FABLOK S.A.(http://www.fablok.com.pl/)という社名になっているようです.

ET7形諸元
軌間(mm) 1,435 火格子面積(m2) 2.19
空車機関車重量(t) 52.0 運転整備機関車重量(t) 66.8
シリンダ(直径×行程)mm 550×550 動輪直径 1,100
全伝熱面積(m2) 152.4 加熱伝熱面積(m2) 40.0
水容量(m3) 6.5 燃料搭載量(t) 3.0
全長(mm) 10,816 全幅(mm) 2,950
全高(mm) 4,100 缶中心高(mm) 2,700

ご注意:本ページの画像は内田貴久氏から提供をうけたものです.本ページからの再転載・無断使用はご遠慮ください.
謝辞:ポーランド語資料を翻訳してくださった松家氏に深く感謝の意を表します。 Copyright(c)1999-2015 T.Uchida,J Matsuka,Noz All Rights Reserved